後継者がいない場合

「売る」か「たたむか」

M&Aは引退のための手段

M&A(エム・アンド・エー)とは会社の売却・買収のことをいいます。M&Aというと大企業の話であって、自分ごとのように感じない中小企業経営者の方が多いかもしれません。


しかし、最近は小規模な会社も頻繁に売買されており、それを仲介している会社が上場するほど活況なようです。

 

後継者がいなくとも、M&Aにより売却すれば、会社はたたまずとも引退することができます。事業に価値があれば、売却により、ある程度まとまったお金が手に入ることになります。ついては引退後の余暇資金も充実し、とてもハッピーなリタイアとなるでしょう。

 

一方、利益は出ているものの、負債が多く、債務超過であるような会社の場合、企業価値も低くなることが多いです。そのままでは買う側もおいそれとは手を出せないですから、M&Aによる引退は難しいように思えます。


しかし、それでも、様々なスキームを駆使し、買われるに足る形にすることでM&Aによる引退を実現することも可能です。とはいっても、債権者の了解を得ながらの話になりますので、やはり時間も手間もかかります。しかし、成就させれば、事業を守り、雇用を維持することができます。


たたむのもあり、だが。

後継者がおらず、M&Aも難しい場合に経営者を引退するには、会社をたたむ以外に方法はありません。たたみ方は、負債の返済可否によって4つのやり方があります。(詳しくは「会社の処理はどうすれば?」を参照)

 

負債が返済できるのであれば、取引先と調整をしたり、粛々と事業停止に向けた作業をしていくことになります。

 

一方、返済できない場合は、ちょっと複雑です。


事業を止めれば、会社が借金を払えないことが確定するわけですから、連帯保証人たる社長さんは、連帯保証人として会社の債務を払ってください、という話になります。なので自分の資産を売却するなどして返済に充てなければならず、それでも返せなければ、払える範囲で地道に払っていくか、破産するかいずれかです。

 

特に資産などなければ、取られるものもないので、ある意味「恐いものなし」ですが、自宅などを所有していると事は単純ではありません。


そのままでは売却してお金に代え、負債の返済に充てなければなりませんので(究極的には競売)、自宅に住み続けたい場合はいろいろな策を講ずることが必要となってきます。


たたむにしても、その点はよくよく準備してかかる必要があります。